『果てしなき菅烈人(2)【大須観音の仁王像編】』第4章
同棲している除霊師・菅烈人とデート中の国民的な人気タレント・葦田マナが、暴れ回る大須観音の仁王像を目撃するの巻
第4章 暗黒僧
黒衣の僧が烈人に話しかけてきた。「すばらしい力をお持ちのようですね。それは伝説の光の剣!破邪の力を増幅し、悪霊を斬り祓うという霊剣ですね。」
烈人は、黒衣の僧の放つ妖気に気付いた。
「あなたは・・・まさか、あなたが悪霊を・・・」
黒衣の僧は妖しく微笑んで言った。
「ははぁ、なかなか勘がよろしいようですなぁ。申し遅れました。拙僧は暗黒寺の一休宗純と申します。人は皆、私のことを暗黒僧と呼んでおるそうですが。」
烈人は、光の剣を握る右手に力を入れてつぶやいた。
「暗黒僧の一休宗純・・・」
烈人の敵意を読み取った一休は跳躍し、近くの建物の屋根に飛び乗った。
ものすごいジャンプ力である。烈人とマナがあっけにとられていると、一休が言った。
「光の剣士よ、また会いましょう。それでは!」
一休はそう言うと、また跳躍して姿を消してしまった。
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