『東三河今昔【創作】物語集(5)【大池エイコ編】』第6章
東三河の新宮党を懲らしめるために依頼した名古屋最強の美人地面師・大池エイコが、その恐ろしい実力を遺憾なく発揮するの巻
第6章 美人地面師の実力
エイコは一人で新宮党の集落に入ると、しゃがんで右手を地面に着けた。そして静かにつぶやいた。「我は地面師・大池エイコ。この土地を通して汝らに命ずる。出でよ!魔獣ども!!そして人間どもを皆、喰らい尽くすがよい!!!」
彼女の詠唱が終わった瞬間、地面に大きな丸い影が出現した。
そして、そこから巨大な魔獣が10頭、跳び出してきた。魔獣たちは集落の家々を片っ端から襲撃していった。
驚いて家から出てきた新宮党の連中は、魔獣を召喚して応戦しようとした。
しかし、ほとんどの者は魔獣を召喚する前に、エイコの召喚した魔獣に食われてしまった。
召喚に成功した者も、召喚した魔獣もろとも食われてしまった。
エイコはスマホで神谷に連絡した。スマホから神谷の声が聞こえる。
「エイコさん、大丈夫ですか?」
エイコは微笑んで答えた。
「えぇ、大丈夫です。新宮党の人たち、お話の途中でいきなり怒り出して、攻撃してきたんです。危ないところでした。仕方がないので、私も魔獣を召喚して応戦したんですけど・・・」
神谷は彼女に言った。
「そうなんですか、大変でしたね。とにかく、私も今からそちらに向かいますね。後で役所に提出する報告書を作成しないといけないんですよ。」
「そうですか。では、ここで待っていますね。」
エイコは神谷との話が終わると、満足そうな顔で廃墟と化した集落を見回していた。
「我は地面師・大池エイコなり・・・」
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