『僕のパートナーはラブドール(3)【完結編】』第4章
突然、部屋にやって来たタイムパトロールの捜査官により、シオリは回収され、代わりに現代の最新ラブドールが戻ってきたの巻
第4章 時空管理法
風間は説明を続けた。「これは私見ですが、タイムトラベルなんて言葉を使うから勘違いする輩が後を絶たないんです。未来の法律ですが、時空管理法によって禁止されている行為なのです。彼らは時空管理法違反の、単なる犯罪者です。」
中山は真剣な面持ちで本題に入った。
「それでシオリは・・・未来のラブドールの件は、どう処理されるんでしょうか?」
風間は微笑んで言った。
「心配する必要はありません。あなたは令和の人ですから、未来の法律は適用されません。令和の法律にあなたを処罰する規定はありません。しかし、そちらのラブドールは回収させてもらいます。私はそのために来たんです。」
中山はささやかな抵抗を示した。
「しかし、私は未来人に最新の高級ラブドールを壊されて、その代わりにシオリがやって来て・・・」
風間は中山の心境を思いやり、悲しそうな表情で言った。
「あなたのお気持ちは理解できます。しかし、ルールはルールですので。あなたの壊されたラブドールについては、同じものをすぐに送らせます。」
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