『東三河今昔【創作】物語集(3)【新柿ユイ編】』第4章
東三河を旅行中の人気女優・新柿ユイは、妖怪・柿太郎にさらわれ、霊能探偵に救出された直後に大爆発を目撃するの巻
第4章 誘拐騒動
ユイは柿太郎の恐ろしい姿を見て、体が固まってしまった。(どうしよう、逃げなきゃ、でも、体が動かない・・・)
柿太郎はユイの前まで来ると、彼女を抱えて走り出した。
(えっ!なんで?!)
ユイはわけが分からなかった。
実は、ユイが提げている大きなバッグには、先ほどおみやげに買った柿がたくさん入っていたのだ。
柿の匂いを感じ取った柿太郎は、ユイごとさらっていったのだ。
そこに柿野が運転する軽トラに同乗して神谷がやって来た。
「柿野さん、あそこに柿太郎が!誰か女性を抱えていますよ?!」
神谷がそう言うと、柿野が首を傾げて言った。
「本当だ!でも、柿太郎が人間を襲うことはないはずなんだけど?!」
神谷は柿野に言った。
「柿野さん、とにかく柿太郎を追跡してください!」
「分かりました!」
柿野はそう言うと、軽トラのアクセルを踏み込んだ。
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