『僕のパートナーはラブドール(3)【完結編】』第2章
突然、部屋にやって来たタイムパトロールの捜査官により、シオリは回収され、代わりに現代の最新ラブドールが戻ってきたの巻
第2章 捜査官の説明
中山は驚いて聞いた。「未来では、他人の思考を読む技術が開発されているんですか?」
風間は彼に答えた。
「えぇ、しかし、完全に読み取れるわけではありません。人間の身体も精神も複雑系ですから。」
中山は単刀直入に言った。
「シオリの・・・未来のラブドールの件ですね。」
風間は頷いて言った。
「そうです。ラブドールに限りませんが、未来の物を過去に移送するのは法律違反なのです。そもそも、タイムトラベル自体がご法度なのですが。」
中山はため息をついて言った。
「いつか、こんな日が来ることは理解していました。タイムパトロールがいて、タイムトラベラーを追跡しているんです。未来から送られてきた物について、タイムパトロールが気付かないはずはなのにと、ずっとそう思っていました。」
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