『果てしなき菅烈人(4)【設楽町の鬼編】』第5章
恋人の除霊師・菅烈人と設楽町を訪れた人気タレント・葦田マナが、人気女優・杉崎花を襲う鬼たちを目撃するの巻
第5章 果てしなき因縁
一休は烈人に話し続けた。「室町時代に生き、室町時代に死んだ私はその後、数度の転生を繰り返し、たった一度の過ちにより、魔界転生を果たしました。私は永遠の命を手に入れたのです。老いることも、病気で苦しむこともない。」
烈人は一休に言った。
「永遠に生きる・・・ただただ生き続ける。死ぬこともできない。」
一休は説明を続けた。
「因縁の光の剣士によって斬られれば、この因果を断ち切ることができると思い、光の剣士の転生を待ち続けてきたが・・・無駄だったようです。さらばだ、光の剣士よ。」
一休は両手で首を元に戻すと、足早に去っていった。
「あんたなんかに、私たちの愛が分かってたまるもんですか!!バァアーーーカ!!!」
愛は烈人に向かってそう叫ぶと、一休の後を小走りで追いかけていった。
マナが烈人に話しかけた。
「烈人さん、大丈夫ですか?」
烈人は悲しそうに彼女に言った。
「前世からの因縁・・・一体何があったんだろう?」
マナが烈人と花に言った。
「日が暮れて寒くなってきたから、もう中に入りましょう。」
三人は無言で宿泊施設に入っていった。
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