『幽玄鉄道の夜(8)【豊橋公園広場のデイダラボッチ】』第4章
国民的な実力派歌手・杜口ヒロコが、幽玄鉄道の旅人・草野崇と豊橋公園広場でデイダラボッチを目撃するの巻
第4章 サイコガンガル?
草野とヒロコは野外コンサートの会場に着いた。「草野さん、それではここで。コンサート、楽しみましょうね!」
彼女がそう言うと、草野は微笑んで言った。
「はい。きっと盛り上がりますよ。楽しみです!」
しばらくすると、コンサートが始まった。いろいろな歌手やバンドが歌い、会場は大いに盛り上がった。
そして、とうとうヒロコの出番となった。
ヒロコはデビュー曲にして、至高の代表曲『水の星は愛に満ちている』を歌い出した。
草野は嬉しくて叫んだ。
「生でヒロコさんの『水の星は愛に満ちている』を聴けるなんて!最高だ!!」
会場の盛り上がりは極限に達した。そして、曲がサビに入った時、会場の全員が大きな悲鳴を上げた。
「キャァアアーーーー!!!」
驚いたことに、山のように大きな巨人が会場の近くまで歩いてきた。
その赤い目は妖しく光り、まるで巨大なサイコガンガルが出現したようだ。
ステージ上のヒロコはスタッフに促され、歌を中断して逃げ出した。
会場にいる人々はパニック状態で、まさに右往左往している。
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