『東三河今昔【創作】物語集(6)【浜部ミナミ(?)編】』第4章
名古屋市議会議員となった元地面師・大池エイコからの依頼により、東三河の霊能探偵が名古屋の遊郭で妖怪・スッポン女を退治するの巻
第4章 浜部ミナミ?
神谷は入店して、お目当ての女性を指名した。ドキドキしながら待っていると、その女性が現れた。神谷は改めてびっくりした。浜部ミナミにそっくりだ。いや、きっと本人に違いない。ミナミが恥ずかしそうに言った。
「ミナミです。よろしくお願いします。」
神谷はもう、普段の冷静さを失っていた。
(もし彼女がスッポン女だったらどうしよう。今日はスッポン女を探しにきたんだ。でも、彼女は浜部ミナミなんだ。たとえミナミちゃんがスッポン女で、御珍珍を噛み切られたとしても、それならそれでしょうがないじゃないか!)
神谷がだらしない顔でミナミの顔を見つめていると、突然、部屋のドアが開いた。
エイコが部屋に乱入し、ミナミを指差して神谷に言った。
「神谷さん、おつかれさま。そいつ、妖怪よ!」
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