『幽玄鉄道の夜(11)【設楽原の最凶騎馬軍団】』第6章
有名な演技派女優・間木ヨウコが、幽玄鉄道の旅人と設楽原で武田の騎馬軍団を目撃するの巻
第6章 真意
草野とヨウコは列車の座席に座った。しかし、乱れた呼吸を整えるために、しばらく会話もできなかった。落ち着いてから、ヨウコが草野に言った。
「恐ろしい騎馬軍団でしたね。本当に危なかった。」
草野はヨウコにお礼を言った。
「ヨウコさん、ありがとうございました。命拾いしました。」
ヨウコはクールに言った。
「いえ、私はただ、もう無我夢中で引き金を引いただけです。」
草野は彼女に質問した。
「でも、なんでまた拳銃なんか・・・あの拳銃は・・・」
ヨウコは彼の質問を遮り、神妙な面持ちで言った。
「今日の出来事・・・私が拳銃で騎馬軍団を撃退したこと、誰にも話さないでください。」
草野は彼女の真意を理解できなかったが、素直に返答した。
「・・・分かりました。あなたは命の恩人です。秘密は誰にも話しません。」
列車がようやく動き出した。草野は車窓の景色を眺めていた。
月明かりに照らされた設楽原は、どこか幻想的で美しかった。
無限に続く幽玄鉄道の車窓から見える景色は、いつまでも、どこまでも、美しく幻想的だった。
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