『東三河今昔【創作】物語集(16)【海腹ヤスヨ編】』第6章
東三河で愛知県ラーメン大会が開催され、参加した霊能探偵が究極のチキンラーメンで優勝するの巻
第6章 運命の審査
各参加者のラーメンが完成し、審査員による試食が始まった。審査員長の海腹ヤスヨが神谷のチキンラーメンを食べた。
「このラーメン!鶏ガラスープね!!だけど、ただのチキンラーメンじゃないわ!!!」
ヤスヨはしばらく目を閉じて、口に入れた麺とスープを味わっていた。
「分かった!隠し味はゴマ油ね!!」
そしてチキンラーメンを完食して絶叫した。
「う!ま!い!ぞぉおおーーーー!!!このチキンラーメンが一番おいしい!!ネギの香りも食欲をそそり、卵が味をまろやかにしているわ!」
結局、神谷のチキンラーメンが優勝を獲得した。他の参加者たちの不満顔を見て、ヤスヨが一喝した。
「あんたたち!なんか勘違いしてんじゃない!!私はね、フカヒレとかキャビアとかトリュフとか、そんなものが食べたくて来たんじゃない。ラーメンは日本の大衆が愛する食文化です。それを忘れたらもう、ラーメンはラーメンじゃあなくなるの!!!」
この審査結果に一番驚いたのは、神谷本人だった。
「こんなことになるなんて・・・」
神谷にはグルメというものがよく分からなかった。東三河は今、寒風が吹きすさび、熱いラーメンが恋しい季節だった。
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