『幽玄鉄道の夜(9)【本宮の湯の巨大娘】』第3章
幽玄鉄道の旅人・草野崇が国民的な実力派女優・古池エイコと、本宮の湯で巨大娘を目撃する夢を見るの巻
第3章 下車
草野はあまりにも真剣に考えすぎて、列車が駅に着いたことにも気が付かなかった。エイコが彼に話しかけた。「草野さん・・・草野さん!駅に着きましたよ!!」
草野はハッとしてつぶやいた。
「えっ!?いつのまに・・・」
エイコは彼に言った。
「私、ここで下りて本宮の湯に行くんです。」
「へぇえー、そうなんですか。しばらく停車するので私も下りて、エイコさんと一緒に本宮の湯へ行こうかなぁ。」
草野がそう言うと、彼女は笑って言った。
「フフフッ。じゃあ、さっそく下車して温泉に向かいましょう。」
草野はエイコと一緒に本宮の湯に歩いていった。
夜風が吹いて寒かったけれど、温泉に向かう客が大勢歩いていた。エイコが言った。
「こんな夜中に、お客さんがたくさんいますね。」
草野も不思議に思って答えた。
「そうですね。こんな寒い冬の深夜に、おかしいですねぇ。」
・『幽玄鉄道の夜(9)【本宮の湯の巨大娘】』目次に戻る。