『東三河今昔【創作】物語集(38)【水木ナナ編】』第5章
誘拐された友人の娘を救出するために山奥の廃寺に乗り込んだ霊能探偵が、謎の黒魔術師による雨乞い伝説を目撃するの巻
第5章 黒魔術師と信者たち
廃寺には噂通り、妖しい黒魔術師とその信者が暮らしているようだった。信者の一人が神谷に言った。「こんな山奥の廃寺に何の用だ!」
神谷は偽節水警察の偽書類を見せて言った。
「これのことで、ちょっと調査しているんです。」
もう一人の信者が大声で言った。
「そんな書類、知らねぇえよっ!」
神谷は信者たちをなだめて言った。
「まぁまぁ。私の連れが娘を誘拐されて、いろいろなところを調査しているだけなんです。」
神谷がそう言うと、廃寺から黒魔術師が出てきて言った。
「霊能探偵に嗅ぎつけられたか。フンッ!大したもんだねぇ。」
神谷は黒魔術師に自己紹介した。
「私は霊能探偵の神谷です。彼は私の友人の竹田君です。あなたは・・・」
黒魔術師は神谷の話を遮り、話し始めた。
「私は東三河随一の黒魔術師・水木ナナ。今年の冬は雨が降らず、東三河は深刻な水不足だ。今こそ、東三河随一の黒魔術師である私の出番だ。私の魔術をもってすれば、東三河に雨を降らすことなど造作もないこと。しかし、黒魔術には生贄が必要なのだ。生贄は若くて美しい女性がよい。そこの男・・・竹田とやら、光栄に思うのだな。」
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