人生の失敗と人生の報酬。
1 人生が壊れる?
人生に失敗はつきものだとは言われるけれど、失敗の中には取り返しのつかないものも確かにある。人間にとって一番重要であり、全ての人に平等に与えられているものは時間という資源だけれど、本当に取り返しのつかないものは命そのものだろう。
全ての人間はいつか死に、死んだ人間は決して生き返ることはない。
他者へ危害を及ぼさない限り自由に生きることができるというのは、自由主義の基本原則である。
しかし、失敗もまた人生の妙であるけれど、失敗によって、傍から見ると人生が壊滅的に壊れてしまったように見える場合もある。
2 人生の失敗の定義
人生の失敗とは何か、下記の記事で分かりやすく説明されているので、こういう話が好きな人は読んでみるとおもしろい記事だと感じるかもしれない。”負けを認められずに負けた場所で勝負をし続ける事によってうまれるものだ。負けという痛い感情を全面的に認めて、次の勝負に繰り出せればよいのに、それができない人間が人生に失敗するのである”
・「思い通り行かない」から失敗なのではなく、「負けを認められない」から失敗なのだ。(Books&Apps)
経済学におけるサンクコスト、あるいは投資における損切りに通じる話だと思う。
3 この記事を書く理由
僕は自由主義者なので、急いで読むと「一度きりの人生を自由に生きよう」というメッセージしか伝わらない記事を、ついつい書いてしまう傾向がある。しかし、上記のように、確かに人生が壊れてしまうような負け方も存在する。
だから冒頭に人生の失敗についての定義を引用してみたのだけれど、でもやはり最後には結局、「一度きりの人生を自由に生きよう」というメッセージを伝えることになると思う。
それは、「自由」の追究と追求こそ、僕の人生のテーマであり続けてきたからだろう、今までもそしてこれからも。
4 人生は意外と短い
苦痛なことをしている時間は永遠に感じられるけれど、好きなことをしていると時間はあっという間に過ぎてしまう。物理学的な意味とは別に、多分、心理学上の理由があるのだろうけれど、確かに時間は伸縮する。
年を取るにつれて1年が短く感じられるけれど、これにもまた心理学上の理由があるのだろう。
年長者に聞くとみんな同様のことを言う、人生は本当にあっという間だったと。
しかし、だからみんな後悔しないように挑戦するべきだとは思わない。
挑戦して成功するのも、挑戦して失敗するのも、あるいは挑戦せずに失敗しないことを選ぶのも、個人の自由なのだ。
成功者の成功の話など、苦労話以外はほとんど自慢話にしか聞こえないことも多いけれど、失敗の話もまたその人の個人的な経験に過ぎない。
いずれにしても、成功しようが失敗しようが高齢者と呼ばれる頃には、何を話しても年寄りの昔話として扱われるだけだろう。
5 人生の報酬とは
僕は不惑ではあるけれどまだまだ若輩者だと思っているので、高齢者の達観などまだまだ十分に理解できないのだけれど、どうやら年を取ると、特に晩年にもなると最後に残るのは思い出くらいのようである。最後に思い出しか残らないのであれば、人生の報酬は人生という旅の思い出だけなのかもしれない。
若ければ若いほど今の困難がつらく苦しく、永遠に続くもののごとく錯覚してしまうけれど、人生の失敗とは何かを忘れさえしなければ、いつか生きるのが少し楽に感じられる時期が訪れる。
「絶望が虚妄であるのは、まさに希望と同じだ!」
・第1回 魯迅 「絶望が虚妄であるのは、まさに希望と同じだ」(東京大学社会科学研究所希望学プロジェクト)
・人生は旅である。:https://tanakah17191928.blogspot.com/2016/02/blog-post_20.html
・旅そのものが報酬である。:https://tanakah17191928.blogspot.com/2018/01/blog-post_17.html
5 人間関係とは季節に咲く花
少し前に林修先生がテレビ番組で、「小中学校の友人なんてクソ」と発言し、これに対してネット上では賛否両論だった。極端な暴論だという反対意見があったけれど、私見はこれに近い。
いつの世も、人間関係は人々のストレスの原因であり、それは小中学校、高校、大学等の学校ではもちろん、学校を卒業した後も会社等での人間関係に悩むことになる。
地元に残れば、地元の学校での同級生や先輩後輩との人間関係が、会社や地域での人間関係として生き続けるのかもしれない。
逆に、学校卒業後、地元を離れて遠くの街で生活していれば、そこでの人間関係が重要になり、地元のことなどたまに同窓会に出席しなければ、普段は忘却の彼方だろう。
「小中学校の友人なんてクソ」という意見は、ある意味正しいけれど、常に正しい真理ではない。
個人的には、「人間関係とは季節に咲く花」という言葉が、最もシンプルで美しく一つの真理を表現しているような気がする。
6 人生を変える方法とは
季節が変わり咲く花が変化してしまうのは寂しい気もするけれど、季節に応じて新しい花が咲けばそれはうれしいことでもある。花などなくても生きていけるけれど、季節に咲く花があると、人生はそれなりに楽しくなる。
しかし個人的には、花だけでは生きていけない、花なんかよりも重要なものがあるという意味でも、軽妙な比喩だと思う。
・「人間関係とは季節に咲く花」は本当だろうか?(SHINOBY'S WORLD)
大前研一氏の有名な名言に次のような趣旨のものがある。
「人間が変わる方法は三つしかない。一番目は時間配分を変える。二番目は住む場所を変える。三番目は付き合う人を変える。」
いずれの方法を選ぶにしても、決意を新たにすることなんかよりも、人生を変えるための具体的な方策を真剣に検討するべきなのだろう。
・自分を変えたければ「決意」より「時間配分」「住む場所」「付き合う人」を変える。(Books&Apps)