私的中国経済論ガイダンス。
1 中国の政治経済に対する興味
僕は中国の専門家ではないけれど、30代の頃、中国の政治経済の専門家になる道もあるなぁと漠然と考えつつ、中国へ再び留学することを結構真剣に考えていた。結局、日本での安定した生活基盤を優先するために安牌を切り続けた結果、振り返ればあっという間だったと感じるのだけれど、アラフォーのおっさんになってしまった。
当時、中国の政治経済を知るために専門書や論文を読んでいたのだけれど、今まさに米中貿易戦争が注目されているので、当時読んだ本の中で特にお薦めできるものを紹介しようと思う。
少し古いものばかりだけれど、今読んでも非常に有益だと思う。
2 この記事を書く理由
時々、時間講師として中学生や高校生に勉強を教える機会がある。当たり前のことなのだけれど、僕が今まで勉強してきて自然に使えるようになった知識等を、彼らは知らなかったり使えなかったりする(逆に、彼らに教えられることも多々あるけれど)。
僕がわざわざブログで紹介するほどでもないと思うことでも、おもしろいことを教えてくれると興味を持ってくれる人も、世の中には案外いるのかもしれない。
ふとそう思ったので、少し整理してまとめることにした。
ただ、直接的なきっかけは、下記の記事を読んだからである。
・経済の悪化が止まらない…中国が「中所得国」へ逆戻りする可能性 これは米中貿易戦争のせいではない 安達誠司(講談社 現代ビジネス)
3 『データで読み解く中国経済』
学問に限らず、ビジネスの現場など社会生活上、データで客観的に論証できなければ単なる個人的な思い、感想文扱いされてしまう。下記の本は、現代中国の経済発展とそのからくりを、データにより客観的に分析している、残酷なまでに。
・データで読み解く中国経済―やがて中国の失速がはじまる(Amazon)
4 中所得国の罠
中国は確かに特殊な国、特別な大国かもしれないけれど、そういう特殊性を過剰に強調する必要はないと思う。途中まで急速に経済発展した新興国が陥る「中所得国の罠」、中国の経済発展はこの罠に陥る危険があるほどに典型的なものだったと考えることもできる。
・中所得国の罠(iFinance)
・アジアにおける中所得国の罠とは(NIRA総合研究開発機構)
5 『開発経済学と現代中国』
中国の特殊性を過剰に強調するべきではないと僕が考えるのは、下記の本を読んだことがあるので、その影響だと思う。・開発経済学と現代中国(Amazon)
経済発展論とは別に、中国の特殊性を考えることは間違っていないし、中国に限らず、政治経済、制度、文化は国によって違っていて当然である。
ただ、中国の特殊性を過度に強調し、いたずらにその脅威論をあおるのはやめた方がよいと思う。
・開発経済学(コトバンク)
・開発経済学(ウィキペディア)
6 米中衝突の本質
アメリカの覇権を裏付けているものは、基軸通貨ドル(ドルの基軸通貨としての地位を保障する各種制度)及び軍事力である。そして、アメリカがその覇権を維持するためには、科学技術が重要であり、知的財産権をめぐる米中の争いは落としどころを模索しながら、しばらく継続する可能性がある。
今の若者たちは日米貿易摩擦が顕著だった当時のことをよく知らないし、もうほとんど歴史上の出来事扱いされているのかもしれない。
国際政治経済は血も涙もない世界である。
米中貿易摩擦の裏で、汚い大人たちが汚い取引をいろいろやった挙句に、どういう結果になるのだろうか。その決着が確定した新しい国際政治経済状況を実感する頃には、僕は多分就活ではなく終活を考え始めている年齢になっているのだろう。
・私的現代国際政治経済学入門。:https://tanakah17191928.blogspot.com/2018/09/blog-post_89.html