分数。
1 ピッツァ
算数が苦手な子どもは分数の理解があやふやなことが多いので、ここに簡潔にメモしておきたい。国語辞典によると分数は、ある整数$a$を別の整数$b$で割るとき、それを$\dfrac{a}{b}$の形で表したものであるとのこと。
一番直感的な図はピザの絵だろう。
1枚のピザを2人で分ければ$\dfrac{1}{2}$枚、4人で分ければ$\dfrac{1}{4}$枚、8人で分ければ$\dfrac{1}{8}$枚。
$\dfrac{1}{2}$は2分の1と読むので、読み方が分数の本質をそのまま表しているとも言える。
2 分数のたし算、かけ算
分数のたし算やかけ算も、ピザの絵だと分かりやすいかもしれない。$\dfrac{1}{4} + \dfrac{1}{4} = \dfrac{1}{4} \times 2 = \dfrac{2}{4}$
$\dfrac{1}{8} + \dfrac{1}{8} + \dfrac{1}{8} + \dfrac{1}{8} = \dfrac{1}{8} \times 4 = \dfrac{4}{8}$
$\dfrac{1}{2} = \dfrac{2}{4} = \dfrac{4}{8}$である。
リボンの方が好きなら、1mのリボンを切ってもよいだろう。
3 通分と約分
ところで、$\dfrac{2}{4} = \dfrac{1 \times 2}{2 \times 2}$であり、$\dfrac{4}{8} = \dfrac{1 \times 4}{2 \times 4}$である。$\dfrac{1}{2} = \dfrac{1 \times 2}{2 \times 2} = \dfrac{1 \times 4}{2 \times 4} = \dfrac{1 \times \boxed{\phantom{00}}}{2 \times \boxed{\phantom{00}}}$
分母が違う分数同士のたし算、ひき算では、分母をそろえないといけない(通分)。
通分ができるのは、分子と分母に同じ数をかけてもよいという分数の性質による。
逆に、分子と分母を同じ数で割ってもよいという分数の性質により、約分をすることができる。
$\dfrac{2}{4} = \dfrac{2 \div 2}{4 \div 2} = \dfrac{1}{2}$
$\dfrac{4}{8} = \dfrac{4 \div 4}{8 \div 4} = \dfrac{1}{2}$
4 分数とわり算
そもそも分数はわり算なので、次のようにそのまま理解してもよい。$1 \div 2 = \dfrac{1}{2}$
わり算は逆数のかけ算であるという知識を使ってもよいのであれば、次のように理解することもできる。
$1 \div 2 = 1 \div \dfrac{2}{1} = 1 \times \dfrac{1}{2} = \dfrac{1}{2}$


