数学(中1)の方程式文章題を割と真剣に考察する。
1 中1レベルの方程式
子どもの頃、勉強が得意だった人たちにとって、中1レベルの数学の問題なんかはそんなに考えなくても手が勝手に数式を書いて答えが出せると思うけれど、なぜか割と真剣にそのロジックを考え込んでしまった問題があったのでメモ。2 問題文を読んで図を書こう
太郎君は家から1.8km離れた駅まで、最初は70m/分で歩き、途中から150m/分で走ったところ、20分かかりました。3 方程式とその意味
歩いた時間を$x$分、歩いた距離を$y$mとおくと、$70x = y, 150(20 - x) = 1800 - y$となる。よって、$\left\{
\begin{array}{l}
(1): y = 70x \\
(2): y = 150x - 1200
\end{array}
\right.$
(1)式は分かりやすいけれど、(2)式を日本語で改めて解釈するとどうなるだろうか?
1200mは、150m/分の速さで20分間走ったときの距離3000mと、家から駅までの距離1800mとの差である。
要するに、20分間ずっと150m/分で走ってしまうと、駅を通り越して1200m余分に走ってしまう計算になる(日常の言葉で言えば、20分より少ない時間で駅に着いてしまう)。
4 方程式と関数
(2)式によれば、歩いた時間が0分(最初から最後まで走る)だと、歩いた距離は、数学的には-1200mとなる。(2)式によれば、歩いた時間が8分のとき、歩いた距離は0mとなる。
歩いた時間が8分なら走った時間は12分、走った距離は$150 \times 12 = 1800$(m)となる。
そして、歩いた時間が8分より長くなると、歩いた距離はプラスとなる。
ちょっと何言ってるのか分からないと思う人もいるかもしれないけれど、要するに関数($y = 150x - 1200$:赤線)を日本語で説明しているような感じである。
もう少し分かりやすい説明の方法もあるのかもしれないけれど、関数の説明はとりあえずここまで。
5 方程式を解く
あとは$70x = 150x - 1200$を解くだけである。$80x=1200$
$x = 15$
歩いた時間は15分、その距離は$70 \times 15 = 1050$(m)となる。
走った時間は5分、その距離は$150 \times 5 = 750$(m)となる。
もちろん、$1050 + 750 = 1800$(m)となる。


