第2部【共同的立法リスト】
別表
別表2
第2部【共同的立法リスト】
連邦政府及び州政府の立法権の範囲
1. 国民議会は、この憲法の規定に従い、法律により以下の事項を定めることができる。
(a)公租公課の分割。
(i)連邦と州の間。
(ii)連邦の州の間。
(iii)州と地方自治体議会の間。
(iv)州内の地方自治体議会の間。
(b)統合歳入基金又はその他の連邦の公的資金からの補助金又は貸付金及び課徴金、あるいは国民議会に法律を制定する権限がない事項に関するものであっても、あらゆる目的のため、連邦の歳入及び資産に課される課徴金。
2. この憲法の規定に従い、州議会は国民議会が法律を制定する権限を有する事項に関する規定にかかわらず、あらゆる目的のため、その州の公的基金からの補助金若しくは貸付金、又はその州の歳入及び資産に対する課徴金について、規定を設けることができる。
3. 国民議会は、連邦あるいはその一部のために、遺物及び記念物が所在する州の同意を得て、国民議会が国家遺物又は国家記念物として指定する遺物及び記念物に関して法律を制定することができる。ただし、本条のいかなる規定も、州議会が、指定を受けていない遺物及び記念物に関して、州あるいはその一部のために法律を制定することを妨げない。
4. 国民議会は、連邦あるいはその一部のために、連邦の公文書及び公的記録に関する法律を制定することができる。
5. 州議会は、第4項に従い、州政府の公文書及び公的記録に関し、当該州あるいはその一部のための法律を制定することができる。
6. 第4項及び第5項のいかなる規定も、この憲法が施行された日に存在し、連邦のいかなる地域においても権限を付与された官憲によって保管されている公文書及び記録を、保存しないとする法律の制定を可能にするものと解釈してはならない。
7. 課税権の行使として、以下のものを課すことができる。
(a)資本利得、所得、利益、又は会社以外の個人。
(b)印紙税による文書又は取引。
国民議会は、その定める条件に従い、当該租税の徴収又はこれを課す法律の運用を、州政府又は州のその他の官憲が行うことを定めることができる。
8. 国民議会の法律が、第7項に基づき、州の官憲による資本利得、所得若しくは利益に対する租税の徴収又は法律の運用を定める場合、当該租税が同一の者に対し複数の州から課されないことを保障する方法で、当該租税を課される者の責任を規制しなければならない。
9. 州議会は、その定める条件に従い、租税、料金の徴収、税率又は地方自治体議会による徴収を規定する法律の運用について、規定を設けることができる。
10. 州議会の法律が、地方自治体議会による租税、料金の徴収、税率又は当該法律の運用について定める場合、当該法律は、租税、料金又は税率を課される者の責任について、複数の地方自治体議会が同一の責任について同一の者に課さないことを保障する方法で、規制するものとする。
11. 国民議会は、有権者の登録及び地方自治体議会の選挙を規制する手続に関して、連邦のために法律を制定することができる。
12. 第11項の規定は、州議会が、国民議会の制定した法律に加え、それと矛盾しないように、地方自治体議会の選挙に関する法律を制定することを妨げない。
13. 国民議会は、連邦あるいはその一部について、以下の事項に関する法律を制定することができる。
(a)電気及び発電所の設置。
(b)連邦内又は連邦の一部地域への、及び州から州への発電及び送電。
(c)個人又は官憲が連邦内の地域の水源からの水の流れを堰き止め、又はその他の方法で妨げる権利を規制すること。
(d)連邦内の一部地域及び連邦外の一部地域のため、発電、送電、配電に関する他国との協定に参加すること。
(f)電気エネルギーの供給又は使用のために設計された設備、装置、機器又は作業を、使用、稼働又は運用する個人又は官憲の権利を規制すること。
14. 州議会は、以下の事項に関して、その州の法律を制定することができる。
(a)電気及びその州における発電所の設置。
(b)州内の国家送電線システムが整備されていない地域への発電、送電、配電。
(c)州が設置する発電所の推進及び管理のため、州内における官憲を設置すること。
15. 文脈上特別の定めがない限り、以下の用語の意味はそれぞれ以下のとおりである。
「配電」とは、変電所から最終消費者への電気の供給を意味する。
「管理」は維持、修理又は交換を含む。
「発電所」とは、電気エネルギーを発生させるための設備又は機器の集合体を意味する。
「送電」とは、発電所から変電所へ、又は変電所から変電所への電気の供給を意味する。
「変電所」とは、配電のための設備、機械又は機器の集合体を意味する。
16. 国民議会は、映画用フィルムの検閲を行い、当該フィルムの上映を禁止又は制限する権限を有する官憲の設置に関する法律を制定することができる。ただし
(a)州議会が、その州において同等の官憲についての規定を設けることを妨げない。
(b)映画の検閲のためにその州の法律によって設置された官憲の承認なしに、当該州において映画フィルムの上映を許可することはできない。
17. 国民議会は、連邦あるいはその一部について、以下の事項に関する法律を制定することができる。
(a)工場、事務所、その他の施設又は州間の輸送及び通商に雇用される個人の健康、安全及び福祉。その者の訓練、監督及び資格認定を含む。
(b)ナイジェリア国民による所有と支配を推進、奨励、促進する目的で、連邦内の企業の所有と支配を規制すること。
(c)農業研究のための研究センターの設置。
(d)工業、商業、農業プロジェクトの促進又は融資のための機関及び団体の設置。
18. この憲法の規定に従い、州議会は、州の工業、商業又は農業の開発に関し、その州のための法律を制定することができる。
19. 前項までの規定は、州議会が、前項までに規定する事項に関し法律を制定することを妨げるものと解釈してはならない。
20. 前項までの規定を適用する上で、「農業」には、漁業が含まれる。
21. 国民議会は、連邦全体の科学技術研究を規制し、調整するための法律を制定することができる。
22. いかなる規定も、州議会が、科学技術研究を目的として機関を設立し、又はその他の調整のために規定を設けることを妨げるものではない。
23. 国民議会は、連邦あるいはその一部のために、以下の事項に関する限りにおいて、統計に関する法律を制定することができる。
(a)国民議会が法律を制定する権限を有する事項。
(b)国民議会が法律を制定する権限を有するか否かを問わず、連邦あるいはその一部について、統計の調整計画を組織すること。
24. 州議会は、統計及び第23項(a)に掲げる事項以外の事項について、州の法律を制定することができる。
25. 国民議会は、連邦あるいはその一部のために、三角測量、地籍測量及び地形測量に関する法律を制定することができる。
26. 州議会は、第25項に従い、三角測量、地籍測量及び地形測量に関し、当該州あるいはその一部のために法律を制定することができる。
27. 国民議会は、大学教育、技術教育又は国民議会が随時指定する専門教育に関して、連邦あるいはその一部のために法律を制定する権限を有する。
28. 第27項に基づき国民議会に付与される権限には、大学、初等教育以降、技術教育又は専門教育を目的とする機関を設置する権限を含むものとする。
29. 本項の規定に従い、州議会は、大学、技術教育又は専門教育を目的とする機関の設置に関し、州のために法律を制定する権限を有する。
30. 前項までの規定は、技術教育、職業教育、初等教育以降、初等教育又はその他の形態の教育に関し、州の法律を制定する州議会の権限を制限するように解釈してはならない。教育を目的とする機関の設置を含む。