第８条【人間の尊厳の尊重】、第９条【奴隷及び強制労働】、第10条【平等及び差別からの自由】

第３章【基本的人権及び自由】

第８条　全ての人間の尊厳は侵すことができない。

２　司法手続又は国家機関のその他の手続き、及び刑罰の執行において、人間の尊厳の尊重が保障されなければならない。何人も、拷問又は残虐な、非人道的若しくは品位を損なう処遇若しくは刑罰を受けない。

第９条　何人も、奴隷又は隷属状態に置かれてはならない。

２　何人も、強制労働に従事させられてはならない。

３　本条において「強制労働」という表現は、以下のものを含まないものとする。

（a）裁判所の判決又は命令の結果として要求される労働。

（b）適法に拘禁されている者に要求される労働で、裁判所の判決又は命令により要求されるものではなく、衛生のために合理的に必要とされるもの。

（c）国防軍、警察部隊及び矯正施設の隊員がその任務の遂行において要求される労働、又は国防軍の隊員として服務することに良心的反対を有する者の場合には、その服務に代えて法律で要求される労働。

（d）コミュニティの生命及び福祉を脅かすその他の緊急事態又は災難において、その期間中又はその他の緊急事態若しくは災難の結果として発生又は存在する状況に対処するために、その労働を要求することが合理的に正当化できる範囲のもの。

（e）合理的かつ通常の共同的又はその他の市民的な義務の一部として合理的に要求される労働。

第10条　すべての者は法の下に平等である。

２　何人も、性別、人種、肌の色、民族的出身、宗教、信条又は社会的若しくは経済的な地位を理由として、差別されない。