第201条【統合基金からの引出し】、第202条【歳入及び歳出の年次予算】、第203条【歳出予算法、補正予算法及び超過予算法】

第16編【財政及び予算】

第201条　以下の場合を除いて、資金を統合基金から引き出してはならない。

（a）この憲法又は所定の方法により、統合基金の負担とされる支出に充てるため。

（b）資金の交付が、大統領が署名した保証債、第203条に従い歳出予算法又は補正予算法によって認められている場合。

２　第206条及び第207条に従い、統合基金の一部を形成する資金の投資又は貸出しは、統合基金からの引出しとはみなされないものとする。

第202条　財政を所管する大臣は、各会計年度において、次の会計年度が始まる90日前までに、共和国の歳入及び歳出の予算を作成し、国民議会に提出するものとする。

２　財政を所管する大臣は、第１項に従って歳入及び歳出の予算を提出する際に、政府がその会計年度において、借入れ又は貸出しを行う予定の最高限度額を明示するものとする。

３　総選挙が実施された年において、財政を所管する大臣は、大統領の宣誓後90日以内に、次の会計年度における共和国の歳入及び歳出の予算を作成し、国民議会に提出するものとする。

４　国民議会は、歳入及び歳出の予算を変更することができる。ただし、歳入及び歳出の予算の総額を修正することはできない。

５　国民議会は、議会議員の決議により、次の会計年度の歳入及び歳出の財政予算を承認するものとする。

第203条　第202条に従い、歳入及び歳出の予算が国民議会により承認された場合、財政を所管する大臣は、承認された歳出の予算に関する歳出予算法案を、その制定のために国民議会に提出するものとする。

２　財政を所管する大臣は、歳出予算法に計上された金額がその会計年度の支出に対して不足する場合、第202条第５項に従い、歳出の補正予算を国民議会に提出し、その承認を求めるものとする。

３　歳出の補正予算が国民議会により承認された場合、財政を所管する大臣は、承認された歳出の補正予算に関する補正予算法案を、その制定のために国民議会に提出するものとする。

４　その会計年度の歳出予算法に基づき計上されていない目的のために支出を行う緊急の必要があり、かつ、第２項及び第３項に従い、補正予算が国民議会により承認されるまで支出を遅らせることが公共の利益に反する場合、大統領は、第204条に従い、支出及び統合基金からの引出しを認める保証債を発行することができる。

５　財政を所管する大臣は、第４項に規定する保証債を関連する議会委員会に提出し、その承認を求めるものとする。

６　議会委員会は、財政を所管する大臣が保証債を提出してから48時間以内に、その保証債を審議するものとする。

７　第４項に従って支出が生じた場合、財政を所管する大臣は、その会計年度において、その制定のために超過予算法案を国民議会に提出するものとする。

８　第７項に従い、超過予算法案を国民議会に提出することが実際上不可能である場合、財政を所管する大臣は、前の会計年度終了後の国民議会の最初の会議において、超過予算法案を国民議会に提出するものとする。