第116条【大統領の宣誓及び就任】、第117条【大統領の訴追】、第118条【大統領の任務】
第4編【国家機構】
第4章【行政府】
第116条 共和国大統領は、選挙が実施された年の7月28日に議会において、法律の定める宣誓を行い、就任する。第117条 共和国大統領は任期中、以下の場合に限り訴追される。反逆罪、大統領選挙、議会選挙、県選挙又は市町村選挙の妨害、憲法第134条に定める場合を除く、議会の解散、並びに議会、全国選挙審議会又は選挙制度上のその他の機関の会議又は職務の妨害。
第118条 共和国大統領の任務は以下の通りである。
(1)憲法、条約、法律及びその他の法規を遵守及び執行すること。
(2)共和国内外において、国家を代表すること。
(3)政府の一般政策を指揮すること。
(4)共和国の国内秩序及び国家の安全を保障すること。
(5)共和国大統領選挙、議会議員選挙、並びに市長選挙、県議会議員選挙及び法律の定めるその他の役職の選挙を実施すること。
(6)臨時議会を召集し、その場合、召集令に署名すること。
(7)随時、議会に対してメッセージを表明すること。毎年、第1回通常議会の開会時に、直接、書面で表明するものとする。年次メッセージには、共和国の状況、並びに大統領が議会で審議するために必要かつ望ましいと思料する、改善及び改革についての詳細な説明が含まれる。共和国大統領のメッセージは、最初のメッセージを除いて、閣僚評議会の承認を受ける。
(8)法律に違反し、又はこれを歪曲することなく、法律を規制する権限を行使し、その範囲内で、政令及び決議を発行すること。
(9)司法機関の判決及び決定を遵守及び執行すること。
(10)全国選挙審議会の決議を遵守及び執行すること。
(11)外交政策及び国際関係を指揮し、並びに条約を締結及び批准すること。
(12)閣僚評議会の承認を得て、大使及び全権公使を任命し、議会に報告すること。
(13)外国の外交官を接受し、領事にその職務の執行を認めること。
(14)国防制度を統轄し、並びに軍隊及び国家警察の雇用を組織、配分及び配置すること。
(15)共和国の防衛、領域の保全及び国家主権のために必要な措置を講じること。
(16)議会の承認を得て、宣戦布告及び講和を行うこと。
(17)国家財政を管理すること。
(18)借入金の交渉をすること。
(19)国益のために必要な場合、経済及び財政事項について、法的効力を有する緊急政令によって臨時措置を発令し、議会に報告すること。議会は、この緊急政令を改正又は廃止することができる。
(20)関税率を規制すること。
(21)恩赦を与え、刑を軽減すること。予審の期間が2倍を超えて延長された場合、被告人の利益のために恩赦権を行使すること。
(22)閣僚評議会の同意を得て、国家を代表して勲章を授与すること。
(23)ペルー人に外国軍での服務を認めること。
(24)憲法及び法律によって委託された、政府及び行政のその他の職務を執行すること。
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