第127条【憲法改正の発議、議会の承認手続】、第128条【大統領の拒否権】、第129条【国民投票、憲法改正の公布】

第15章【憲法の改正及び新しい共和国憲法の制定手続】

【憲法の改正】

第127条　憲法改正案は、第65条第１段に規定する制限に従い、共和国大統領のメッセージ又は国民議会議員の動議によって発議することができる。
　各議院で改正案を可決するには、代議院議員及び元老院議員の７分の４以上の賛成を要するものとする。
　憲法改正案の処理で本章に規定がない事項については、法律の形成に関する規定が適用される。前段に規定する定足数は常に遵守されるものとする。

第128条　両議院で可決された改正案は、共和国大統領に提出される。
　共和国大統領が、両議院で可決された改正案の全部を拒否し、両議院が各議院の議員の３分の２以上の賛成によってその全部を可決する場合、大統領は、国民投票によって国民に意見を求めない限り、その改正案を公布しなければならない。
　大統領が両議院で可決された改正案を部分的に承認した場合、各議院の議員の７分の４以上の賛成によってその意見は可決されたものとみなされ、公布のために大統領に返付されるものとする。
　両議院が大統領の意見の全部又は一部を可決しない場合、両議院が可決した改正案の一部について議員の３分の２以上の賛成によって可決しない限り、意見が異なる部分について憲法改正は認められない。後者の場合、大統領が国民投票によって意見が異なる部分について国民に意見を求めない限り、可決された改正案の一部は、公布のために大統領に返付されるものとする。
　議会に関する憲法上の組織法により、改正案の拒否権及び議会での処理に関するその他の事項を定めるものとする。

第129条　国民投票の公示は、両議院が改正案を可決した日の翌日から30日以内に行われ、国民投票の投票日を定める最高政令によって布告される。その日が日曜日に当たる場合は、公示の120日後に実施される。そうでない場合は、その直後の日曜日に実施されるものとする。大統領が国民投票を公示しないままこの期間が経過した場合、議会が可決した改正案が公布されるものとする。
　公示政令には、両議院が可決し、共和国大統領がその全部について拒否権を行使した改正案、又は議会が可決した改正案の争点を記載する。後者の場合、意見が異なる各争点は、国民投票において個別に投票される。選挙裁判所は、国民投票の結果を共和国大統領に通知し、国民によって承認された改正案の条文を明記し、その通知から５日以内に憲法改正として公布するものとする。
　改正案が公布された場合、その施行日から、その条項は憲法の一部を構成し、憲法に組み込まれたものとみなされる。

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