第89条【基本原則】、第90条【社会正義】、第91条【計画】、第92条【経済部門】、第93条【国の排他的責任】、第94条【国有財産】

第３編【経済的、金融的及び財政的な組織】

第１章【一般原則】

第89条　経済活動の組織及び規制は、以下の基本原則に従い、経済的な権利及び自由の一般的保障、労働の価値の向上、人間の尊厳及び社会正義に基づくものとする。：
（a）憲法と法律に基づく、経済の監督者及び調和ある国民経済発展の調整者としての国の役割。
（b）法律に従って実施される、自由な経済的及び事業的なイニシアティブ。
（c）法律によって規定及び保障される、健全な競争、道徳及び倫理の原則及び価値観に基づく市場経済。
（d）私有財産及び民間のイニシアティブの尊重及び保護。
（e）所有権の社会的機能。
（f）地域の非対称性及び社会的不平等の是正。
（g）社会的対話
（h）消費者及び環境の保護。
２　国による介入の形態及び制度は、法律によって定めるものとする。

第90条　国は、以下の方法により、社会の発展を促進する。：
（a）市民、特に社会的に最も弱い立場にあり、最も恵まれない人々に有利な富の再分配の基準を採用すること。
（b）国民生活のあらゆる分野における正義、公平及び連帯を保障する財政政策を通して、国の義務である社会正義を推進すること。
（c）社会的権利の実現における民間部門の介入を奨励、支援及び規制すること。
（d）市民間の真の機会均等を阻害する経済的、社会的及び文化的な性質の障害を除去すること。
（e）開発という集団的努力の結果、特に生活水準の量的及び質的な向上によってもたらされる利益を、全ての市民が享受すること。

第91条　国は、憲法及び法律に従い、この憲法の第14条の規定を損なうことなく、計画制度に基づいて国家開発を調整、規制及び促進する。
２　計画の目的は、国家の持続的かつ調和ある発展を促進し、国家の収入の公正な配分、環境の保全及び市民の生活の質を保障することである。
３　法律により、国家計画制度を定義及び規制するものとする。

第92条　国は、公共部門、民間部門及び協同組合の共存を保障し、法律に従い、全ての人の待遇及び保護を保障する。
２　国は、憲法、法律及び慣習法に従い、生産手段を使用及び享受する農村コミュニティの権利を承認及び保護する。

第93条　中央銀行及び発券の業務遂行は、国の完全な排他的責任とする。
２　法律により、国の排他的な経済活動及びその他の経済活動へのアクセスの条件を決定及び規制するものとする。

第94条　国及び公法上のその他の法人の財産は、憲法及び法律に従い、公共財産又は私的財産を構成する。

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