第138条【大統領による国民議会の解散】、第139条【国民議会による不信任動議の可決】、第140条【各議院の議題の決定及び政府への通知】、第141条【首相及びその他の政府閣僚の会議への出席及び説明、議院による聴聞】、第142条【議会による政府の活動の監督】、第143条【政府及び議会議員による法律の発議】、第144条【法案の議院への送付、審議及び採決前の首相への通知】、第145条【国の支出を増額又は減額する議会議員が提出する法案及び修正案】、第146条【法律事項でない法案及び修正案の不許可】、第147条【政府から提出された条文に基づく審議、他の議院から送付された条文に基づく審議】、第148条【常任委員会、特別委員会への提出及び審査】、第149条【政府及び議会議員の法案修正権、審議中又は開始前の取下げ】、第150条【両議院の意見の不一致、合同委員会】、第151条【組織法の可決及び修正のための条件】、第152条【財政法案の提出】、第153条【議会が10月会期末までに予算を可決しない場合】、第154条【国家予算の提出方法、国の決算】、第155条【決算法案の提出及び配布】
第6編【行政権と立法権の関係】
第138条 共和国大統領は、国民議会を解散することができる。第139条 国民議会は、不信任動議を可決することにより、政府を交代させることができる。
第140条 議会の各議院はその会期の議題を決定する。
各議院の議長はこれを政府に通知するものとする。
第141条 首相及びその他の政府閣僚は、国民議会及び元老院並びにそれらの委員会の会議に出席することができる。
議会の議院から召喚された場合、首相及びその他の政府閣僚は、要求した議院の会議に出席し、議会議員に対して、その活動について説明する義務を負う。
首相及びその他の政府閣僚は、その要求によって聴聞を受けることができる。また、質疑応答又は自己に対する文書若しくは口頭による質問について、聴聞を受けることができる。
第142条 議会は政府の活動を監督するものとする。
第143条 法律の発議権は、政府及び議会議員に帰属するものとする。
第144条 法案は、最高裁判所と協議した上で、大臣会議において審議し、議会の議院に送付するものとする。
法案は、審議及び採決の前に、情報の取得のために首相に通知される。
第145条 国の支出を増額又は減額する議会議員が提出する法案及び修正案は、対応する収入又は節減の提案を伴わなければならない。
第146条 法律事項でない法案及び修正案は認められない。不許可は、事務局の審議を経て、その議院の議長が宣告する。
紛争が生じた場合、首相又はその議院の議長によって付託された憲法裁判所は、15日以内に判決を下すものとする。
第147条 法案は、政府から提出された条文に基づいて、最初に付託された議院において審議される。
他の議院によって可決された条文を付託された議院は、これから送付された条文に基づいて審議する。
第148条 法案は、議会の各議院の常任委員会に提出される。
法案は、政府又は付託された議院の要求により、そのために特別に任命する委員会に提出し、審査することができる。
常任委員会の定数及び性質は、議会の各議院の内部規則によって定めるものとする。
常任委員会は、議会の各議院の政治的構成を可能な限り反映するように構成するものとする。
第149条 政府及び議会議員は修正権を有する。
議会の議院に提出された法案は、審議の途中又は開始前に取り下げることができる。
第150条 全ての法案は、同一の条文を採択するために、両議院が連続してこれを審議する。
両議院の意見の不一致の結果、各議院が読会において法案を採択することができない場合、首相は、審議中の規定に関する条文を提案する責任を負う合同委員会を招集することができる。
合同委員会が作成した条文は、首相が両議院に提出し、その承認を得るものとする。政府が同意しない限り、いかなる修正も認められない。
合同委員会が共通の条文を採択できない場合、首相は、国民議会及び元老院による新たな読会後に、国民議会に最終決定を要求するものとする。
この場合、国民議会は、合同委員会が作成した条文又は合同委員会が最後に採択した条文を、場合に応じて、元老院が採択した1つ又は複数の修正案によって修正した上で採択することができる。
第151条 憲法が組織法の性質を付与する法律は、財政法を除いて、以下の条件の下で可決及び修正するものとする。:
・法案は、提出されてから15日を経過するまで、最初に付託された議院の審議及び採決に付すことはできない。
・第147条から第150条までに規定する手続きを適用する。ただし、両議院の合意がない場合、国民議会は、最終読会において、その議員の絶対多数決によってのみ可決することができる。
・組織法は、憲法裁判所が憲法との適合性を宣言するまで公布することができない。
第152条 財政法案は、遅くとも10月会期開会の8日前までに議会に提出するものとする。
最初にその年度の財政法案、修正財政法案及び決算法案を国民議会に提出するものとする。
第153条 議会が10月会期末までに予算を可決しない場合、首相は臨時会を要求するものとする。臨時会は15日を超えてはならない。
この期間が経過した場合、予算は、憲法裁判所と協議した上で、命令によって確定される。
第152条に規定する期間内に財政法案が議会に提出されることなく、この最初の臨時会期末までに予算が可決されなかった場合、首相の要求により、2回目の臨時会を召集するものとする。
第154条 国家予算の提出方法は、組織法によって定めるものとする。
議会は国の決算を行う。そのために、会計検査院の支援を受けるものとする。
第155条 決算法案は、予算が執行された年の翌年末までに提出及び配布するものとする。
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