第151条【暫定的な代行及び兼任禁止】、第152条【刑事責任】、第153条【予防的収監】、第154条【大統領職空位時の選挙】、第155条【能力喪失】、第156条【暫定政権】、第157条【行為の方式】

第６編【大統領】

第１章【地位及び選挙】

第151条　国家元首の職務は、以下の場合に、共和国議会議長が暫定的に代行する。：
（a）死亡又は医療委員会によって証明された永続的な能力喪失。
（b）共和国議会に通知された辞任。
（c）最高裁判所による起訴又は有罪判決による停職又は解任。
２　前項に規定する状況は、大統領選挙の実施を意味する。
３　共和国大統領は、辞任した場合、その後10年以内に新たな任期のために立候補することができない。
４　共和国大統領の職務を執行している間は、共和国議会議長の議員としての職務は自動的に停止される。

第152条　共和国大統領は、その職務を執行する際に行った犯罪について、最高裁判所に対して責任を負う。
２　共和国大統領はその職務外で行った犯罪について、任期終了後に通常の裁判所に対して責任を負う。
３　共和国議会は、その議員の３分の１以上の提案及び３分の２以上の賛成により、共和国検事総長に共和国大統領を刑事訴追するよう要求する責任を負う。
４　共和国大統領は、起訴状又はこれに準じるものに対する判決の日からその職務を停止され、有罪判決を受けた場合は解任される。
５　最高裁判所は大法廷において、最長60日以内に判決を下す。
６　共和国大統領は有罪判決を受けた場合、再度立候補し、又は主権機関若しくは地方自治体の長になることができない。

第153条　いかなる場合も、共和国大統領は在任中、予防的収監の対象となることはない。

第154条　死亡、永続的な能力喪失、辞任又は解任による新たな共和国大統領の選挙は、その後90日以内に実施しなければならない。暫定共和国大統領の立候補は禁止する。
２　任期満了の365日前に共和国大統領職に空位が生じた場合、選挙を実施することなく、選挙が実施されるまで暫定共和国大統領が留任する。

第155条　共和国大統領の永続的な能力喪失は、法律に基づいて設置される医療委員会が証明する。
２　共和国大統領の永続的な能力喪失は、憲法評議会が宣言する。
３　憲法評議会は、共和国大統領の死亡及び失職を確認する。

第156条　共和国大統領職の空位期間中は、憲法を改正することができない。
２　暫定共和国大統領は、国家機関及びその他の機関の運営を保障する。ただし、第158条（c）、（e）、（f）、（g）、（h）、（k）及び（l）、第159条第１項（b）及び（c）並びに第２項、第160条（e）並びに第161条（c）に規定する権限を行使することはできない。

第157条　共和国大統領の規範行為は大統領令の方式により、その他の決定は文書の方式により、共和国官報として発行される。

・モザンビーク共和国憲法（2004）【私訳】へ戻る。