第166条【司法権、各種の裁判所】、第167条【司法の執行】、第168条【司法権の独立、司法府の任務、裁判官の独立】、第169条【司法府、行政府及び立法府の禁止事項】、第170条【裁判官最高会議の設置】、第171条【裁判官最高会議の任務】、第172条【裁判官の任命及び身分保障】、第173条【裁判官の特別の地位】、第174条【裁判官最高会議の組織法】

第７編【司法権】

第166条　司法権は、最高裁判所、控訴裁判所及びその他の国の裁判所によって行使される。
最高裁判所、控訴裁判所、大法廷、行政裁判所、労働裁判所、商事裁判所、小法廷及びその他の全ての国の裁判所は、その管轄権、構成、組織及び運営を定める組織法によって設置される。

第167条　司法は、コンゴ国民の名において、国内において執行される。

第168条　司法権は、行政権及び立法権から独立している。
司法府は、市民の間の又は市民と国家の間の紛争を裁判する。
裁判官は、その職務の執行において、法律の権威にのみ服する。

第169条　司法府は、行政府又は立法府の権限を侵害することはできない。
行政府は、紛争を裁判し、司法の運営を妨害し、又は判決の執行に反対することはできない。
立法府は、紛争を裁判し、司法の運営を妨害し、又は判決の執行に反対することはできない。
係争中の訴訟の解決を目的とする法律は無効である。

第170条　共和国大統領が主宰する裁判官最高会議を設置する。
司法大臣は第一副議長となる。共和国大統領の代理として、裁判官最高会議の議長を務めることができる。
最高裁判所第一長官、検事総長、副長官及び第一司法長官は、裁判官最高会議の職権上の会議員となる。
協定の範囲外の裁判官として任命される。
法律により、協定の範囲外の裁判官の退任手続について定めるものとする。

第171条　共和国大統領は、裁判官最高会議を通して司法権の独立を保障する。
裁判官最高会議は、懲戒会議及び裁判官のキャリアを管理する機関として活動する。
裁判官最高会議は、共和国大統領の権限の下で、裁判所の正常な運営に寄与するあらゆる措置を講じることができる。

第172条　最高裁判所の裁判官及びその他の国の裁判所の裁判官は、裁判官最高会議の政令により、共和国大統領が任命する。
裁判官の身分は保障される。

第173条　法律により、最高裁判所、控訴裁判所及びその他の全ての国の裁判所の裁判官の独任機関としての特別の地位について定めるものとする。

第174条　組織法により、裁判官最高会議の組織、構成及び運営について定めるものとする。

・コンゴ共和国憲法（2015）【私訳】へ戻る。