第167条【定義】、第168条【職務】、第169条【選挙及び構成】、第170条【議会議員の任期】、第171条【兼任及び兼職の禁止】、第172条【議会議員の権限】、第173条【免責】、第174条【無答責】、第175条【議会議員の権利及び特権】、第176条【議会議員の義務】、第177条【辞任及び失職】
第7編【共和国議会】
第1章【地位及び選挙】
第167条 共和国議会は、全てのモザンビーク市民を代表する議会である。2 議会議員は、選出された選挙区だけでなく、全国を代表する。
第168条 共和国議会は、モザンビーク共和国の最高立法機関である。
2 共和国議会は、法律及び一般的性質の決議により、国の運営並びに経済及び社会生活に適用される規則を決定する。
第169条 共和国議会は、普通、直接、平等、秘密、個人かつ定期選挙によって選出される。
2 共和国議会は250人の議員によって構成される。
3 政党は、単独又は政党連合で選挙に立候補し、その名簿には、政党の党員でない市民を含めることができる。
第170条 議会議員の任期は、辞任又は失職しない限り、立法期間と一致する。
2 議会議員の停職、交代、辞任及び失職については、議会議員規約によって定めるものとする。
第171条 議会議員の職務は、以下の役職と両立しない。:
(a)政府の閣僚。
(b)現職の裁判官。
(c)現職の外交官。
(d)現役の軍人及び警察官。
(e)州知事及び郡行政長官。
(f)自治体機関の長。
2 法律により、その他の兼職禁止について定めるものとする。
第172条 議会議員の権限は以下のとおりである。:
(a)投票権の行使。
(b)法案、決議案及びその他の議案を提出すること。
(c)共和国議会の機関に立候補すること。
(d)任務の遂行に必要なデータ及び情報を政府又は公共機関に要求し、取得すること。
(e)政府に対して質問すること。
(f)共和国議会の規則に規定するその他の事項。
第173条 議会議員は、共和国議会の同意がない限り、現行犯の場合を除いて、逮捕若しくは拘禁され、又は裁判にかけられることはない。
2 議会議員は、係争中の刑事訴訟で被告人となった場合、参議裁判官によって審理される。
3 議会議員は特別裁判権を享受し、法律に従い、最高裁判所によって裁判される。
第174条 共和国議会議員は、議員としての職務を執行する際に表明した意見又は投票を理由として、訴追、拘禁され、又は裁判にかけられることはない。
2 名誉毀損又は侮辱に対する民事責任及び刑事責任は免除される。
第175条 議会議員は、以下の権利及び特権を享受する。:
(a)特別な身分証明書。
(a)職務を執行する際に、又はこれを理由として、立入りが制限されている公共の場所において自由に通行すること。
(c)法律に基づく任務を遂行するために、共和国の公共団体又は軍事機関による支援、協力、保護及び便宜を受けること。
(d)法律の定める報酬及び手当。
2 議会議員は、共和国議会又は常任委員会の許可を得た場合を除いて、専門家又は証人として訴訟に介入することができない。
3 議会議員は、法律の定めるその他の権利及び特権を享受する。
第176条 議会議員は以下の義務を負う。:
(a)憲法及び法律を遵守すること。
(b)議会議員規約を遵守すること。
(c)共和国議会及びその議員の威厳を尊重すること。
(d)本会議及び自己が委員を務める委員会の会議に出席すること。
(e)共和国議会の投票及び議事に参加すること。
第177条 議会議員は、法律に従って辞任することができる。
2 議会議員は以下の場合に失職する。:
(a)2年以上の拘禁刑に相当する故意の犯罪で有罪判決を宣告された場合。
(b)選出され政党又は連合以外に入党又は就任した場合。
(c)共和国議会で議席を獲得しなかった場合、又は規則の定める欠席回数を超えた場合。
3 選挙期日に存在した、又はその後に判明した欠格事由並びに法律の定める能力喪失によって失職するものとする。
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