第59条【国民議会、代議員、任期、在外選挙、組織法】、第60条【離党による失職】、第61条【代議員の発言表決の無答責、訴追、逮捕、拘禁又は有罪判決】、第62条【国民議会の内部規則に関する組織法】、第63条【通常会期及び臨時会期】、第64条【投票の委任の禁止及び例外】、第65条【委任委員会の決定】、第66条【会議の公開】
第6編【国民議会】
第59条 セネガル共和国の代表議会は国民議会と称する。立法権を行使する。法律を単独て可決し、政府の行動を監督し、公共政策を評価する。国民議会の議員は代議員と称する。
代議員は直接普通選挙によって選出される。その任期は5年とする。国民議会の解散によらない限り、これを短縮することはできない。
在外セネガル人も代議員を選挙することができる。
裁判所は、選挙運動及び組織法の定める条件の下での投票を保障する。
組織法により、国民議会の定数、報酬、被選挙権並びに欠格事由及び兼職禁止の制度について定めるものとする。
第60条 立法期間中に所属政党を離党した代議員は、自動的に失職する。組織法の定める条件の下で補充される。
第61条 国民議会の議員は、その職務の執行中に表明した意見又は投票を理由として、訴追、捜査、逮捕、拘禁され、又は裁判にかけられることはない。
国民議会の議員は、会期中、その所属する議会の許可がない限り、刑事上又は矯正上、訴追又は逮捕されることはない。
国民議会の議員は、会期外において、その所属する議会事務局の許可がない限り、逮捕されることはない。ただし、前項に規定する犯罪の現行犯の場合又は刑事上の確定した有罪判決の場合を除く。
国民議会の議員の訴追又はその訴追の結果としての勾留は、その所属する議会の要求がある場合、停止される。
刑事上の確定した有罪判決を受けた国民議会の議員は、司法大臣の要求により、議会議員名簿から削除される。
第62条 国民議会の内部規則に関する組織法により、以下の事項について定めるものとする。:
・事務局の構成及び運営規則並びに議長の権限、特権及び任期。
・常任委員会の数、任命方法、構成、役割及び権限。ただし、国民議会が臨時の特別委員会を設置する権利を損なわない。
・議会議長の権限下に置かれ、行政事務局長が補佐する行政サービスの組織。
・議会会派の設立及び代議員の加入についての条件。
・議員の懲戒制度。
・憲法に明示的に規定されているものを除く、各種の投票制度。
・一般に、憲法上の権限の範囲内で国民議会の運営を規定するあらゆる規則。
第63条 新たに選出された国民議会の最初の会期の開会日は、例外的に共和国大統領が定める。国民議会は、単一の通常会期の開会日及び期間を定める。ただし、これには以下の規則が適用される。
議会は、10月前半に開始し、翌年6月の後半に終了する単一の通常会期として、当然開催される。
通常会期又は臨時会期において、国民議会が次の通常会期の開会日を定めずに閉会した場合、その期日は国民議会事務局が適時に定めるものとする。
議会はまた、以下の特定の議題について臨時会を開催するものとする。:
・国民議会議長に対する、代議員の過半数の書面による要求があった場合。
・共和国大統領が単独で、又は首相の提案に基づいて決定した場合。
ただし、各臨時会の会期は15日を超えることはできない。
臨時会は議題が尽き次第、閉会する。
第64条 国民議会の議員の投票は個別的なものである。いかなる委任も無効である。
組織法により、例外的に投票の委任を認めることができる。この場合、何人も複数の委任を受けることはできない。
第65条 国民議会は、法律の範囲内にある措置を講じる権限を委任委員会に委任することができる。
この委任は国民議会の決議によって行われ、共和国大統領に直ちに通知される。
上記の決議によって定められた期間及び権限の範囲内で、委任委員会は法律として公布される決定を下す。この決定は国民議会の事務局に提出される。会議後15日以内に国民議会が修正しなければ、確定される。
第66条 国民議会の会議は公開される。例外的な場合及び限定された期間のみ、非公開とすることができる。
審議の全ての報告書及び議会文書は、議会報又は官報として発行される。
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