第1条【主権を有する独立共和国、首都、国旗、国歌、標語、公用語、国璽、国章】、第2条【単一かつ不可分の世俗的な民主国家、原則】、第3条【国民主権、憲法の最高法規性、違憲訴訟】、第4条【代議制、国民投票、組織法、憲法裁判所】、第5条【政党の任務、政党交付金】、第6条【選挙権】
第1編【国家及び主権】
第1条 ベナン国家は、主権を有する独立した共和国である。ベナン共和国の首都はポルトノボである。
国旗は緑、黄及び赤の三色旗である。旗竿側は緑色のストライプが旗の高さ一杯で長さ5分の2までを占め、残りを同じ大きさの2本の水平のストライプが占める。:上のストライプは黄色、下のストライプは赤色である。
共和国の国歌は「新しい日の始まり」である。
共和国の標語は「仲間・正義・労働」である。
公用語はフランス語である。
国璽は直径120ミリメートルの円盤状のものである。:
・表面には、6つの五芒星が描かれたカヌーが波に乗り、上部には、2つの交差したrécadeで支えられた1本のシュロの矢と共に弓が描かれ、下部には、「友愛・正義・労働」の標語を記した帯が描かれ、周囲には、「ベナン共和国」と記されている。
・裏面には、2つに分割された盾が描かれ、1番目の部分は緑色、2番目は金色及び赤色で、国旗の三色を表しており、盾の周囲には2本の固有のヤシの木が描かれ、その幹は交差している。
ベナンの国章:
・1番目のクォーターは、金色のSomba族の城が描かれている。
・2番目は、ベナンの固有の星が描かれており、8点を有する十字架は紺碧で、斜めから銀色の光線を発し、その底は黒色である。
・3番目は、赤色の実を有する緑色のヤシの木が描かれている。
・4番目は、青色の海を航海する黒色の船が描かれ、4つに分割する線上に赤色の菱形がある。
支持する者:斑点がある2頭の金色のヒョウである。
スタンプ:黒色の2本の角があり、そこからトウモロコシの穂が出ている。
標語:帯に黒色の文字で「友愛・正義・労働」と記されている。
第2条 ベナン共和国は、単一かつ不可分で、世俗的かつ民主的である。
その原則は以下のとおりである。:人民の、人民による、人民のための政治。
第3条 国家の主権は国民に帰属する。いかなる国民の党派、コミュニティ、会社、政党若しくは政治団体、労働組合又は個人も、その行使を私することはできない。
主権は、国家の最高法規であるこの憲法に従って行使される。
これらの規定に反する法律、規則及び行政行為は全て無効である。したがって、全ての市民は、違憲と推定される法律、規則及び行為について憲法裁判所に提訴する権利を有する。
第4条 国民は、選出された代表者又は国民投票によって主権を行使する。その条件は、この憲法及び組織法によって定めるものとする。
憲法裁判所は、国民投票の正当性を保障し、その結果を公示する。
第5条(新)
政党は、参政権の表明に寄与する。政党憲章の定める条件の下で、自由に結成及び活動するものとする。国民主権、民主主義、領域保全及び国家の世俗性の原則を尊重する義務を負う。
国は、法律の定める条件の下で、政党に資金を交付する。この目的のために割り当てられる金額は、会計年度ごとに減額することはできない。ただし、国の一般予算の財源自体が減少した場合、同じ割合で減額することができる。
第6条 選挙権は、普通、平等かつ秘密選挙とする。18歳以上で、市民的及び政治的な権利を享受する両性のベナン国民は全て、法律の定める条件の下で選挙人となる。
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