『おっさん陰陽師の友人は元SKE48(2)【梅田桃子編】』第5章
『氷河期世代のおっさんだけど、陰陽師の力で妖怪事件を解決したら、芸能人(元SKE48)の友人ができた件(2)【梅田桃子編】』
第5章 山形の因縁
「私の曽祖父は、山形では一番の術師だったそうです。私が子どもの頃に亡くなってしまいましたが。他に力のある術師がいなかったせいもあり、曽祖父は山形中の悪い妖を片っ端から祓っていったそうです。」「あなたのひいおじい様は山形中の妖に恐れられ、そして恨まれていたということですか。親の因果が子に報うとは言いますが、ひいおじい様の善行の因縁で妖につけ狙われたのでは、たまったものではありませんね。」
「・・・私には、昔、山形の故郷で何があったのかは分かりません。ひいおじい様が残してくれた日記や、その他の文献を読み漁りましたが、それだけでは真相は分かりませんでした。」
「私がたった今、最後の関係者・・・人間ではありませんが・・・アレを焼き祓ってしまったので、真相は・・・少なくともその手がかりになり得るものは闇の中に消えてしまいましたね。申し訳ありません。」
「いえ、構いませんよ。私は豊橋に来て、東海地方随一の探偵兼陰陽師と知り合うことができたんですから。今はまだ解決の糸口さえ見つからない難事件も、きっといつか解明されることでしょう。」
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