『おっさん陰陽師の友人は元SKE48(4)【解決?編】』第3章
『氷河期世代のおっさんだけど、陰陽師の力で妖怪事件を解決したら、芸能人(元SKE48)の友人ができた件(4)【解決?編】』
第3章 流れ妖の記憶
「あの夜僕たちを襲ったのは、モモちゃんのひいおじい様が祓い損ねた妖です。」「そんな?!ひいおじい様に限って、そんなことあり得ない!!」
「その妖が、モモちゃんのひいおじい様より強かったわけではありません。そもそも、その妖は山形の妖怪ではなく、もっと西の方からやってきた流れ者です。」
「流れ妖?」
「1000年以上前から、陰陽師をはじめとする術師たちに追われ続け、その流れ妖は悟りました。術師たちがいくら強くたって、しょせん人間に過ぎない。人間なんて生き物は、せいぜい80年しか生きられない。わざわざ戦わなくても、待っていれば勝手に死んでいく。」
「流れ妖は、逃げに徹したのね。」
「そうです。ひいおじい様に祓われそうになったときも、祓われたふりをしてうまく逃げたんです。今までずっと、そうしてきたように。そして、とうとう山形一の術師が亡くなった。」
「ひいおじい様は、私が子どもの頃に亡くなられたわ。」
「そのときに、梅田家の本家と分家の間で、今後のことについて話合いが行われました。」
「?!」
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