第140条【大統領による公布】、第141条【法律の官報掲載】、第142条【法律の施行、国民語への翻訳】、第143条【宣戦布告の手続き】、第144条【緊急事態宣言の手続き】、第145条【緊急の大統領令】
第3編【統治機構】
第1章【共和国の機関】
第3節【行政権及び立法権の関係】
第140条 共和国大統領は、憲法第136条及び第137条に規定する期間の満了後、その法律が送付されてから15日以内に公布するものとする。共和国大統領が憲法上の期間内に法律を公布しない場合、公布は当然行われるものとする。
第141条 法律は国璽を押印し、官報に掲載される。
第142条 法律は、別段の定めがない限り、官報に掲載されてから30日後に発効する。
いかなる場合も、政府は、公布後60日以内にフランス語及び4つの国民語の各言語による普及を保障するものとする。
第143条 憲法第86条の規定に基づき、共和国大統領は、最高国防会議の意見及び両議院の承認を経て、閣議の決定によって宣戦を布告する。
大統領は、メッセージによって国民に通知するものとする。
国民の権利及び義務は、戦争中、又は国家の領域が外部勢力によって侵略若しくは攻撃されている場合、法律によって規制されるものとする。
第144条 この憲法の第85条の規定の適用により、戒厳令又は緊急事態が共和国大統領によって宣言される。
その場合、国民議会及び元老院は、当然会議を開催する。両議院が会期中でない場合、この憲法の第116条に基づいて臨時会を召集するものとする。
通常会又は臨時会の閉会は、必要に応じて、前段の規定を適用するために当然延期される。
緊急事態又は戒厳令は、共和国の領域の全部又は一部に対して30日間、宣言することができる。
緊急事態又は戒厳令を宣言する大統領令は、本条第3段に規定する期間の満了後、国民議会及び元老院が、閣議の決定に基づいて共和国大統領から付託され、その期間を15日間継続して延長することを承認しない限り、当然失効する。
国民議会及び元老院は、法律により、緊急事態又は戒厳令をいつでも終了させることができる。
第145条 緊急事態又は戒厳令の場合、共和国大統領は、閣議で審議された大統領令により、事態に対処するために必要な措置を講じるものとする。
これらの大統領令は、署名され次第、憲法院に提出される。同院は、それ以上の手続きを経ることなく、この憲法から逸脱しているか否かを宣言するものとする。
・コンゴ民主共和国憲法(2006)【私訳】へ戻る。